海外出張の手配は、初心者秘書にとってハードルが高く感じられる業務のひとつです。
上司のスケジュールや会社のルール、必要な書類など、事前に確認すべきポイントが多く、「何から始めればいいの?」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、手配前に上司へ確認すべき質問例をわかりやすく解説します。
初めての海外出張手配でも安心して準備できるよう、実践的なポイントを押さえてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
海外出張が決まったら、まず最初にすること 2つ

まずは、申請が必要なものの状況を確認しましょう。
具体的には「パスポート」と「ビザ」の2点です。申請から取得までに数週間〜数ヶ月かかる場合もあるため、早めに申請の要否を確認することが大切です。
① ボスのパスポート残存期間(有効期限)を確認する
多くの国では「入国時に3カ月~6カ月以上」の残存期間が必要とされています。
残存期間が十分かどうか、必ず確認しましょう。
・申請から取得までの目安期間:およそ2週間

ボスから「海外出張するよー」と伺った時に、
「今お持ちのパスポートの有効期限(残存期間※)は、いつまででしょうか?」と、さらっと聞いてみるのもおすすめです。
※「残存期間」より「有効期限」と伝えると分かりやすいです。
② 渡航先のビザ要否を確認する
ビザは国やビザの種類によって取得までの時間が異なります。
渡航が決まったら、できるだけ早めに要否の確認をしましょう。
・申請から取得までの目安期間:およそ1週間〜数ヶ月
※ビザの種類やボスの国籍によって異なります。

「ビザ要否一覧(日本国籍)」は、各種旅行会社や大使館の公式サイトで確認できます。
▼見やすい「ビザ要否一覧(日本国籍)」はこちら|日本橋夢屋
https://www.tokutenryoko.com/service/visa/list/
ボスへの報告・確認事項

パスポートとビザの確認ができたら、手配準備の要となるボスへの報告と確認です。
丁寧に確認ができれば、次の出張手配はスムーズに、そして、集中して行うことができますので、不足のないように確認しましょう。
ただし、ボスはお忙しいので、文面(または口頭)では短く簡潔に。質問する場合は、極力YES・NOでボスが答えられるような質問を心がけましょう。
報告事項 2つ(報告例あり)
①パスポート発行の要否
・要:パスポートの発行が必要です。期限が切れていました/残り期間が半年ありませんでした。
ご予定にパスポート手配を組み込みますね。(※基本、パスポート申請は本人のみ可能です)
・不要:パスポートの発行は不要でした。期限内です。
②ビザの要否
・要:ビザの手配が必要な国でした。私が代理手配いたしますか?
・不要:ビザはいらない国でした。
確認事項 9つ(質問例あり)
①出張先
目的:訪問先や会場を確認するため
質問例:訪問先(会場)はどちらになりますか?
②出張期間
目的:出張期間と前乗りや後帰りの有無を確認するため
質問例:何日から何日までご出張ですか?
前乗りか後帰りなさいますか?
③出発空港に到着したい時間
目的:空港ラウンジ利用やお土産購入など、余裕を持たせる必要があるか確認するため
質問例:出発空港へは、2時間前に到着するように予定を組みますか?
④お手土産の要否
目的:訪問先へのお手土産が必要か、手配をこちらで行うか確認するため
質問例:訪問先へのお手土産を用意する必要はございますか?
私が日本らしい手土産を準備いたしましょうか?
⑤訪問先に到着したい時間
目的:ホテルで準備時間が必要か、訪問先へ直行かを確認するため
質問例:ホテルに寄って荷物を置いてから訪問先へ向かわれますか?
準備時間のために早めに到着できるよう調整いたしますか?
⑥同行者の有無
目的:同行者がいる場合、ホテルや交通手段を一緒にするか確認するため
質問例:同行者はいらっしゃいますか?
(同行者ありの場合)同じホテルと交通手段になさいますか?
⑦ホテル
目的:ホテル会員の有無やご希望のホテル系列、場所・食事・禁煙喫煙などの希望を確認するため
質問例:ご懇意のホテル系列はございますか?
訪問先付近と駅付近どちらがよろしいですか?
朝食だけつけますか?
禁煙・喫煙のご希望はございますか?
⑧交通手段
目的:チケットの形状や座席、ご自宅→空港、空港→ホテル・訪問先、
ホテル→訪問先の交通手段を確認するため
質問例:紙チケットとチケットレスどちらになさいますか?
窓際などお好きな座席はございますか?
ご出張中、タクシーや特急はご利用予定ですか?
⑨支払方法
目的:代理予約時の支払方法を確認するため
質問例:予約時の支払いは、請求書払いとクレジットカード払いどちらになさいますか?
クレジットカード払いしか選べない場合は、ボスがご自身で決済なさいますか?
もし差し支えなければ、代理で決済いたしますか?
海外出張手配は、早めに手配準備をすれば怖くない!

今回ご紹介した
「手配前の確認ポイント」と「上司への報告・質問例」を押さえることで、海外出張の準備がスムーズに進み、不安なく手配業務を進められます。
初心者秘書の方でも、丁寧な確認とコミュニケーションを心がければ、信頼されるサポートができるはずです。
次回は、実際の手配作業の具体的な進め方について詳しく解説しますので、ぜひ引き続きご覧ください。
みなさんの秘書業務がより効率的で自信に満ちたものになることを応援しています。
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